こんにちは。株式会社ICUの川島です。
私はこの業界で25年ほど仕事をしてきました。その間ずっと、自分の作ったシステムに「こうしたらもっと良いかも」を積み重ねてきて、それが今の当社のgudシステムになっています。
先日、こんなご相談がありました。
「社員に『改善を考えろ』と言っているんですが、全然提案が出てこないんです。」
結論としては、「考えろ」では改善は出てきにくい。改善のアイデアは「考えよう」として出るものではなく、やっているうちに気づくものだからです。
「考えなきゃ」と「気づいたら動いていた」は別のもの
「もっと良くするにはどうしたらいい? 常に考えなきゃいけないよ」と、周りの人に投げかけたことはないでしょうか。この問いかけ自体は間違っていません。仕事は改善の繰り返しですから。ただ、そう言われた側の頭の中で何が起きるかというと、「さあ改善点を見つけなければ」という義務感が先に立ちます。

私の場合は少し違っていて、仕事をやっているうちに「こうしたらもっと良いかも!」という発想がふと浮かんできます。一見同じ「改善」に見えますが、この二つは出発点がまるで違います。前者は「考える→やる」、後者は「やる→気づく」。順番が逆なんです。
義務感からの改善が続かない理由
「改善を考えろ」と言われてデスクに座り、腕を組んで「うーん」と唸る。これで良いアイデアが出た経験がある方は、おそらく少ないはずです。
義務感で考えると、「何か出さなきゃ」が目的になってしまいます。仕事をもっと良くしたいという気持ちより、改善案を出すこと自体がゴールになる。だから当たり障りのないアイデアしか出てこない。
もう一つ、「考えてから動く」だと、やってみなければわからない問題に気づけません。手を動かしている最中に「ここ、毎回引っかかるな」と感じる瞬間がある。その”引っかかり”こそが、改善の種です。腕を組んで考えていても、この感覚は出てきません。
やりながら気づく力は、誰にでもある
特別な訓練は必要ありません。日々の仕事の中で少しだけ意識を変えるだけです。
最初に試していただきたいのは、作業中に「面倒だな」と感じた瞬間を見逃さないこと。面倒に感じるということは、そこに改善の余地がある。「面倒だな」と思ったら、そのまま流さずに「どうすれば楽になるか」を一つだけ考えてみてください。
社員さんに対しても同じです。「改善を考えろ」ではなく、「やってみて気づいたことがあったら教えて」と声をかけてみてください。
そして何か上がってきたら、まずは「よく気づいたね」と受け止める。すぐに採用できなくても構いません。気づきを口にしていい空気があるだけで、現場からの声は驚くほど上がりやすくなります。

経営者やマネージャーの方であれば、ご自身が「やりながら気づく」姿を見せるのが一番伝わります。「これ、こうした方が良さそうだね」と作業の中でふと口にする。それだけで、「改善を考えろ」と何度も言うよりずっと効果があります。
改善は、もっと軽くていい
仕事とは改善の繰り返しです。ただ、それは「常に改善を考えなければいけない」という重たい話ではありません。目の前の仕事に手を動かしていれば、「こうした方がいいかも」は自然と浮かんできます。その小さな気づきを一つずつ形にしていく。それだけのことです。
今日、いつもの仕事をやりながら「面倒だな」と思った瞬間に、ちょっとだけ立ち止まってみてください。改善は、そこからもう始まっています。