こんにちは。高知県高知市で情報処理支援機関として企業さまに伴走支援を提供している、株式会社ICUの川島です。
今回は、メールの添付ファイルについてです。業務でやり取りするファイルの容量、社内でルールを決めていますか。
こんなご相談がありました。
「添付ファイルが大きいと相手に届かないことがあるみたいで。何MBまでなら大丈夫でしょうか?」
結論としては、事前の確認なしに添付で送るファイルは5〜7MB程度を上限として社内で周知しておくのが良いです。まずは自社で普段どのくらいの容量を送受信しているか、実態を確認するところから始めると整理が早いです。

サービスの上限と実務の上限は違う
Gmailは25MB、Outlookは20MB程度まで添付できます。数字だけ見ると「20MBまでなら問題ないのでは」と思えますが、これはサービスが許容する技術的な上限であって、相手に負担をかけない目安とは別のものです。
メールはエンコードという処理で送信時にデータが膨らみます。10MBのファイルを添付しても、メールとして届くときには13MB前後になっていることがあります。つまり、送信側が「上限以内」と思っていても、受信側では想定より大きなデータを受け取ることになります。
出先でスマートフォンからメールを確認している方にとって、10MBを超える添付が届くと通信量の負担になります。モバイル回線では同期に時間がかかり、他のメールの確認まで遅れてしまうこともあります。私は、送る側が「送れるかどうか」ではなく「受け取る側の環境」を想像できるかどうかが、実務上の判断基準だと考えています。
送れたから大丈夫、という思い込み
よくある失敗の一つ目は、「エラーにならなかったから問題ない」と判断してしまうことです。実際には、相手の受信トレイに届いていても、容量の大きな添付はメールソフトの動作を遅くし、検索やフォルダ整理の妨げになっています。相手から苦情が来ないだけで、負荷はかかっています。
二つ目は、メールを「ファイルの保管場所」にしてしまうことです。請求書、見積書、写真、資料。送ったメール、受け取ったメール、返信に付けたメール。同じファイルが送信済みと受信トレイの両方に残り、さらにCCや転送で複製されます。本人は1通しか送っていないつもりでも、組織全体では何倍にも増えます。
三つ目は、「いつか使うかもしれない」とメールの中にデータを残し続けることです。仮に週50MB程度の添付ファイルを受信し続けると、年間で約3.5GB。3年続けば10GBを超えます。Outlookは10GBを超えると動作が止まりやすくなり、25GBを超えると頻繁に停止するとMicrosoftが説明しています。
社内で決めておくこと
まず確認すべきは、「うちの会社では添付ファイルを何MBまでにしよう」という数字を全員に伝えているかどうかです。
私は5〜7MBを目安にするのが現実的だと考えています。PDFの見積書や資料であれば十分収まりますし、出先でメールを見る方にも無理のないサイズです。もし10MBを超えるファイルを送る必要があれば、事前に相手へ一言確認する。20MBを超えるなら、GoogleドライブやOneDriveの共有リンクに切り替える。このくらいの段階分けを社内で共有しておくと、送る側も迷わなくなります。
もう一つ大事なのは、メールに届いたファイルを「取り出す習慣」です。添付ファイルは通知の役割を終えたら、適切なフォルダやクラウドストレージに移しておく。メールの中に置きっぱなしにしない。これだけで、メールソフトの肥大化はかなり防げます。退職や異動があったときに「あのファイルはどのメールに付いてたっけ」と探し回る事態も減ります。

ルールを決めたら、あとは伝えるだけ
メール添付の容量ルールは地味な話です。でも、決めていないと全員が「自分は大丈夫だろう」で送り続け、数年後にメールソフトが重くなってから慌てることになります。5〜7MBという目安を決めて周知する。届いたファイルはメールから取り出して保存する。この二つが習慣になると、メール処理が軽くなるのはもちろん、退職や担当変更のときにファイルが行方不明になる事態も防げます。
今日は、まずメール送信時の添付ファイルの容量を決めて、社内に周知しましょう。
小さいルールを一つ一つ整備していくことで社内のIT利用はより円滑になりますよ。