仕事の成果は“掛け算”でできている ~ 成果の生み出し方

こんにちは。株式会社ICUの川島です。

先日、売上のシミュレーションを白紙の紙に手書きで計算していました。ふと手を止めて、「最近こういうことをやっていなかったな」と気づいたんです。

パソコンがないとこの計算ができない人もいるだろうな。そもそも計算の組み立て方を調べないと分からない人もいるだろう。これからは、AIに聞かないとシミュレーションの仕方が分からないという人も出てくるかもしれない。そんなことを考えました。

こんなご相談がありました。

「AIの使い方を勉強しているんですが、思ったほど仕事が変わった気がしません。」

私の考えでは、使い方を覚えるより先に、道具がなくても仕事を進められる自分自身の力を鍛えるほうが、成果につながります掛け算の「元の数」にあたる部分です。

パソコンで10倍、AIでさらに5倍

体感の話ですが、パソコンがない状態とある状態では、ざっくり10倍くらい仕事量が違います。そこにAIが加わると、さらに5倍。この5倍が本当に大きくて、日々の業務で叩き台が瞬時に出るようになり、一人で対応できる仕事の幅がまるで変わりました。

ただ、この伸びは足し算ではなく掛け算です。掛け算なので、元の数が大きいほど結果は大きくなる。元の数が小さいままだと、倍率だけ上げても正直あまり変わりません

道具の出力に、使う人の力はそのまま出る

最近、AIを積極的に使っている人と話す機会が増えました。その中で、道具に頼りすぎているなと感じる人もいます。

AIが生成した文章をほぼそのまま使っている人は、読めば分かります。テンプレート的な表現が残っていたり、明らかに冗長だったり。その人自身の言葉になっていない。これは、掛け算の元の数が小さいまま倍率だけ上げている状態です。

パソコンのスキルにしても同じです。キーボードを速く正確に打てるか、表計算の関数を使いこなせているか。こうした基本操作がおろそかなままAIを導入しても、指示を打ち込む時点で手が止まります。道具が優秀であるほど、使う側の力がそのまま結果に出ます。

白紙と手計算で、自分の「元の数」を確かめる

私自身、白紙に手計算をしていて改めて感じたのは、道具がなくても自分の頭で仕事を進められるかどうかが、やはり一番大事だということでした。パソコンがあるから計算ができるのではなく、計算の考え方が分かっているから、パソコンでもっと速くできる。AIがあるから提案ができるのではなく、提案の骨格を自分で組めるから、AIでもっと良いものに仕上げられる順番が逆だと、道具の力を引き出せません。

試しに、明日の打ち合わせの準備を紙とペンだけでやってみてください。要点を3つ書き出す。相手に何を伝えたいかを整理する。すっと出てくるなら、元の数がしっかりしている証拠です。社員にも同じことを試してもらってください。会議の前に各自5分、手ぶらで要点をまとめるだけで、会議の中身がぐっと濃くなります。

結局、使う人の力が一番大きい

AIの使い方を学ぶのも、パソコンの操作を磨くのも大事です。ただ、私が最近つくづく感じているのは、掛け算の元の数(道具に関係なく、自分の頭で考え、判断し、動ける力)こそが、一番成果を左右するということです。ここを鍛えることが、結局は一番の近道です。

紙とペンだけで仕事の準備をやってみると、自分がどこに頼りすぎているか、案外はっきり見えてきますよ。