こんにちは。高知県高知市で情報処理支援機関として企業さまに伴走支援を提供している、株式会社ICUの川島です。
前回の記事では、メールのパスワードを見直すことの大切さをお伝えしました。今日はその続きで、もう一歩踏み込みます。そもそも、仕事で使っているメールアドレスは「会社のもの」になっていますか。
こんなご相談がありました。
「うちはプロバイダのメールアドレスを仕事に使っていますが、何か問題ありますか?」
結論としては、仕事で使うメールアドレスは自社のドメインで揃えておくのが望ましいです。信頼性、管理のしやすさ、将来の拡張性で有利です。

プロバイダメールで仕事をしている会社はまだ多い
インターネット回線を契約すると、プロバイダからメールアドレスが支給されます。「○○@nifty.com」「○○@ocn.ne.jp」といったアドレスです。これを仕事用に使っている会社は、いまでも少なくありません。
ホームページを持っていなかった頃は、独自のドメインを持つ理由がなく、プロバイダメールで十分でした。しかし、いまは多くの会社が自社のドメイン(例: example.co.jp)を取得しています。それなのに、メールだけはプロバイダのまま残っている会社が多い。私はこの状態がもったいないと感じています。
プロバイダメールで起きる困りごと
プロバイダのメールアドレスは、あくまでプロバイダの契約に紐づいたもので、会社の持ち物ではありません。ここからいくつかの問題が生まれます。
まず、プロバイダを乗り換えるとメールアドレスが使えなくなります。業務で使っているサービスの登録アドレスも全部変更しなければなりません。退職した社員のアドレスでサービスが登録されたままだと、引き継ぎ自体ができないこともあります。
取引先から見た印象も見落とせません。コーポレートサイトのドメインと違うアドレスからメールが届くと、「本当にこの会社のメールか?」と不安を感じる方もいます。なりすましメールが増えているいま、送信元のドメインを確認する習慣は広がっています。
「うちはまだクラウドサービスを使っていないから関係ない」と思われるかもしれません。しかし、今後業務にクラウドサービスを導入する場面は確実に増えます。そのときにメールアドレスがバラバラだと、移行の手間が大きくなる。先に自社ドメインで揃えておけば、導入時にそのまま乗れます。

自社ドメインのメールに揃える
自社のドメインでメールアドレスを持つメリットは、大きく3つあります。
1つ目は、取引先からの信頼。コーポレートサイトと同じドメインのメールアドレスであれば、受け取った相手がホームページと照合して「この会社のメールだ」と確認できます。
2つ目は、ウェブサービスでの管理。多くのクラウドサービスでは、同じドメインのメールアドレスを「同じ会社」として認識する仕組みになっています。管理者がドメイン認証を行えば、組織全体のアカウントを一元管理でき、社員の追加や退職時のアカウント停止も会社側でコントロールできます。
3つ目は、会社の資産として管理できること。プロバイダメールは個人の契約に紐づきますが、自社ドメインのメールは会社のものです。社員が入社すればアドレスを発行し、退職すれば停止する。シンプルですが、この当たり前の管理がプロバイダメールではできません。
従業員が数名の事業所でも、自社ドメインのメールを整えておく価値は十分にあります。私はむしろ、小さいうちに揃えておくほうが楽だと考えています。規模が大きくなってからの移行は、それだけ手間も増える。まずは、いまお使いのメールアドレスが自社ドメインかどうかを確認してみてください。

メールの土台を固める
前回の記事では、メールのパスワードを取り上げました。今回は、メールアドレスそのものについてです。
自社ドメインのアドレスで管理の土台を整え、パスワードの強度を上げて守りを固める。この2つが揃えば、メール認証を使う準備ができます。どちらも一度やれば、あとは日々の運用に乗るだけです。自社ドメインのメール導入や切り替えについては、お気軽にご相談ください。
メールの土台が整うと、新しいサービスの導入もスムーズになりますよ。