こんにちは。高知県高知市で「採用」に圧倒的に強いホームページ制作を行っている、株式会社ICUの川島です。
今回のテーマは、「せっかく採用できた人材をどうすれば辞めさせずに、長く働いてもらえるか?」という“定着”にまつわるお話です。
人材確保とは「獲得」と「定着」の取り組み
今、多くの中小企業が「人材の確保」に頭を悩ませています。求人を出してもなかなか応募が来ない、ようやく採用できてもすぐに辞めてしまう――こんな悩みを抱える経営者や人事の方も多いのではないでしょうか。
そもそも「人材の確保」とは、採用して終わりではありません。“確保”とは、「手に入れること」と「保つこと」の両方を含んでいます。つまり、人材の「獲得」と「定着」なのです。いくら面接で良い人材と巡り合えても、職場に馴染めずにすぐ辞めてしまえば、採用のコストや教育の時間が無駄になってしまいます。これは企業にとって大きな損失です。

私たちがサポートしている企業様の中でも、「辞めない会社づくり」を意識しはじめたことで、業績が安定してきたというお声をいただくことが増えてきました。では、どうすれば“定着”は実現できるのでしょうか?
不安を抱えた新人に必要なのは、安心できる人間関係と成功体験
ここでひとつ、ある工務店での実例をご紹介します。リフォーム業を営むA社では、春に20代の若手スタッフを採用しました。工具にも慣れていて、やる気も十分。周囲も「いい人が入ったね」と歓迎ムードでした。
ところが、入社からたった2週間後、その新人さんから「退職したいです」と申し出があったのです。理由を尋ねると、「先輩が忙しそうで話しかけづらかった」「何をしていても“これで合ってるのか”が分からなかった」とのこと。
これは決してA社だけに限った話ではありません。新人スタッフの多くは、入社当初「この仕事、自分にできるだろうか?」という不安を抱えています。そしてこの不安が、「誰にも聞けない」「うまくできない」「また怒られた」といった小さな“できなかった経験”によって、さらに大きくなっていくのです。
逆に言えば、この最初の不安を「安心」と「成功体験」に変えてあげることができれば、新人さんは自然と「この会社で続けてみたい」と思うようになります。新人を定着させるために必要なのは、「人間関係」と「成功の積み重ね」です。
小さな成功体験の積み重ねが、自信とやる気を育てる
新人スタッフを即戦力として育てたい―― その気持ちは経営側としては当然です。ですが、その気持ちが先行して、いきなり複数の業務を教えたり、ベテランと同じ水準を求めてしまうと、かえって逆効果になることがあります。
先ほどのA社では、その後次のような工夫を取り入れました。
- 指導役を明確に決め、「この人に聞けばいい」という安心感を与える
- 毎日の終業後に10分間のミニ面談を行い、不安や疑問を受け止める
- 「今日できたこと」を一つ見つけて、必ず褒める
また、業務も段階的に教えるように見直しました。たとえば、いきなり「見積もり作成」といった複雑な業務を任せるのではなく、
「今日は現場で使う部材の名前を覚えよう」→「先輩が話すお客様との会話を横で聞いてみよう」→「次は挨拶をしてみよう」といったステップを踏んで教えるようにしたのです。
人は「できた!」という実感を持てると、自信が生まれます。
その自信が、「次もやってみよう」「もっと頑張ってみよう」という前向きな行動につながります。これはどんな業種でも同じです。成功体験を積み重ねられる仕組みがある会社は、人が育ちやすく、辞めにくいのです。

「辞めない会社」には理由がある。社員の定着を生む習慣とは?
定着には仕組みも大切ですが、もっと大事なのは“会社の行動習慣”です。たとえば、ある会社では次のような取り組みを「行動習慣」として根づかせています。
- 朝礼で新人に一言声をかけるようにする
- 昼休みに先輩が新人のそばに座るようにしている
- 毎日「今日良かったところ」を言葉で伝えるようにしている
こうした小さな行動が、“あなたのことをちゃんと見ています”というメッセージになり、心理的な安心感をつくっていくのです。
採用はスタートライン。その人が成長し、戦力として定着するまでには、見えない努力の積み重ねが必要です。
けれど、その努力は決して無駄ではありません。
社員が辞めなくなると、再募集や再教育のコストが削減でき、結果的に“強く、安定した経営基盤”を構築できます。
辞めない会社には、ちょっとした気配りと、温かな関わりがあります。
今日からできる小さな習慣、あなたの職場でも始めてみませんか?