「健康経営」は、大企業だけの話じゃない

こんにちは。株式会社ICUの川島です。

以前、社員が体調を崩して休みが続いたことがありました。幸いその後回復してくれましたが、業務の心配よりも先に「大丈夫だろうか」という気持ちのほうが大きかったです。

こんなご相談をいただくことがあります。

「健康経営って聞くけど、うちみたいな小さい会社には関係ないですよね?」

関係ないどころか、少人数の会社にこそ切実な話だと私は考えています。特別な制度や予算がなくても、経営者の意識と日々の判断で始められることがあります。

代わりがいないという現実

大企業であれば、誰かが休んでもほかの人が引き継ぎます。でも社員が5人、10人の会社では、1人が抜けたときにその穴を埋められる人がいないことのほうが多い。経理も営業も現場も、それぞれ1人か2人で回しているのが中小企業の実態です。

これは社員だけの話ではありません。経営者自身が倒れたら、契約の判断、資金繰り、取引先との関係。社長にしかできない仕事は思っている以上に多くて、それが止まれば会社も止まります。少人数の会社において、健康は福利厚生ではなく事業継続の前提条件です。

「大丈夫」を前提にしてしまう

中小企業でよくあるのが、社員も経営者も「自分は大丈夫だろう」思い込んでいることです。

繁忙期に残業が続いても「今月だけだから」と無理を重ねる。体調がすぐれない社員がいても、本人が「大丈夫です」と言えばそのまま受け取る。経営者自身も、多少の無理は当たり前だと思っている。悪意はなく、忙しさの中で習慣になっているだけです。ただ、無理が積み重なったときに表面化するリスクは、少人数の会社ほど大きいと私は感じています。

経営者として、今日から始められること

では、経営者として何ができるか。一つだけ振り返ってみるとすれば、社員が「体調が悪い」と言い出せる空気が、今の職場にあるかどうかです。「休んだら迷惑がかかる」と感じさせる雰囲気があると、社員は限界まで我慢します。遠慮なく申し出られる環境をつくることが、結果として長期離脱のリスクを減らす経営判断になります。

この空気は、経営者自身の姿勢からつくられます。私自身は、週に何度か30分から1時間ほど歩く時間をつくるようにしています。特別なトレーニングではなく、頭を整理する時間を兼ねた散歩のようなものです。経営者が自分の健康を後回しにしていると、「無理して当然」という空気が社員にも伝わる。繁忙期であっても、休めるときに休ませる。目先の生産性を優先して人を消耗させれば、もっと大きなコストになって返ってきます。

健康であってこそ、良い仕事ができる

健康経営と言うと大げさに聞こえますが、やることはいたってシンプルです。「体調が悪い」と言い出せる空気を大切にする。社員の健康面に気を配っておく。経営者自身も無理を常態化させない。それが少人数の会社で事業を継続的に運営していく備えになると思います。

元気で働けることに感謝して、健康であることを大切にしていきたいですね。