こんにちは。高知県高知市で『営業』に強いホームページ制作を行っている、株式会社ICUの川島です。
子どもの頃、水戸黄門をよく見ていました。暴れん坊将軍やスーパー戦隊、仮面ライダーも毎週ワクワクしながら見ていたのをよく覚えています。
今になって考えてみると、これらの番組には共通点があります。毎回、展開のパターンが決まっているんです。水戸黄門なら最後に印籠を出して「ははーっ」。戦隊モノなら合体して必殺技でフィニッシュ。お決まりの流れなのに、毎回楽しい。パターン化された成功を、金太郎飴のように毎週再現しているわけです。
こんなご相談をいただくことがあります。
「営業トークがバラバラで、人によって成果にムラがあるんです」
営業にも、水戸黄門の印籠のような「型」をつくりましょう。まずは、今うまくいっている商談の流れを一度書き出してみるところから始めると整理しやすくなります。

なぜ「型」がある営業は強いのか
水戸黄門が長寿番組になったのは、「この流れなら間違いない」というパターンをつくり上げて、毎回ブレずに再現していたからです。
営業も同じです。トップ営業がいる会社でも、その人のトークが暗黙知のままだと他の人は再現できません。「あの人だからできる」で終わってしまう。逆に、うまくいく流れを言語化して「型」にすれば、経験の浅いメンバーでも一定の成果が出せるようになります。
もう一つメリットがあります。うまくいかなかったとき「どこでつまずいたか」が見えることです。型がなければ「なんとなくダメだった」で終わりますが、型があれば「この段階の聞き方が弱かったな」と改善のポイントが具体的になります。
よくある「型がない」状態
一つ目は、エースの営業スタイルが「見て覚えろ」になっているケースです。本人は無意識にやっているので、何がうまくいっている要因なのか自分でも説明できない。後輩はなんとなく真似するしかなく、肝心な部分が伝わっていないことが多いです。
二つ目は、商品説明から入ってしまうパターンです。「うちの商品はこういう特徴がありまして」と最初にスペックを並べると、お客さまの頭に「自分ごと」が生まれにくい。お客さまが聞きたいのは、自分の困りごとが解決するかどうかです。
三つ目は、場当たり的に対応し続けているケースです。毎回違う流れで商談するので、うまくいったときもなぜうまくいったか振り返れない。再現性のないまま数だけこなしている状態になります。
「定番トーク」を組み立てるステップ
まずやっていただきたいのは、一番うまくいった商談を一つ思い出して、その流れを書き出すことです。最初に何を聞いたか、どこでお客さまの反応が変わったか、どんな順番で話を進めたか。細かくなくていいので、大まかな流れをメモしてみてください。
書き出すと、たとえば「最初にお客さまの困りごとを聞く → 似た事例を紹介する → 解決策を提示する → 見積もりの話に入る」といった構造が見えてきます。これが自社の「型」の原型です。
この流れをチームで共有して、実際の商談で使ってもらうとさらに磨かれます。「この順番を変えたほうがスムーズだった」「この質問を入れたら反応が良かった」というフィードバックが現場から出てくるからです。営業担当者一人ひとりが「自分の商談を振り返って書き出してみる」だけでも、チーム全体の引き出しが増えていきます。
大事なのは、型をガチガチに固めないことです。水戸黄門だって、舞台も登場人物も毎回変わります。でも印籠を出すタイミングと、そこに至る流れは決まっている。営業トークも同じで、骨格は共有しつつ、目の前のお客さまに合わせてアレンジすればいいのです。

型があるから、工夫を楽しめる
型をつくるというと窮屈に聞こえるかもしれません。でも実際は逆です。水戸黄門の脚本家も、型があるからこそ「今回はここにこんなひねりを入れよう」と工夫を楽しめたはずです。
営業トークも同じで、基本の流れがあるからこそ「今日のお客さまにはこの話を挟んでみよう」という遊びが生まれます。どうすればもっと伝わるか、商談が盛り上がるか。営業の現場を想像しながら組み立てていく作業は、やってみると、意外と楽しいです。
時代の移り変わりとともに、水戸黄門も戦隊モノも放送が終わったり形を変えたりしてきました。しかし、ビジネスの現場では「うまくいくパターンを型にして再現する」という作戦は、今もまったく色あせていません。
うまくいった商談の流れを書き出して、メンバーに共有してみてください。きっと、自社の営業の形が見えてくると思いますよ。