こんにちは。高知県高知市で情報処理支援機関として企業さまに伴走支援を提供している、株式会社ICUの川島です。
GeminiやChatGPT、Claudeなど、AIサービスを業務に使う方が増えています。見積もりの下書き、メールの文面相談、売上データの整理。日々の仕事に組み込んでいる方も多いのではないでしょうか。
こんなご相談がありました。
「AIで作った資料が、ネット検索で誰でも見られるようになっていたって聞いたんですが、うちは大丈夫ですか?」
結論としては、AIサービスの「共有」機能を使ったことがある方は、今すぐ設定を確認してください。共有したリンクが検索エンジンに登録され、まったく関係のない第三者に見られている可能性があります。

主なAIサービスで立て続けに起きている
今月(2026年7月)、AIサービス「DeepSeek」で共有されたチャットがGoogleの検索結果に大量に表示されていることがニュースになっていました。業務文書や財務分析、個人情報を含むやり取りが、誰でも検索すれば見つけられる状態だったようです。
同じ時期にClaudeでも、数百件の作成した資料が検索エンジンに登録されていたことが報告されています。
これは今回が初めてではありません。昨年もChatGPTで4,500件以上の共有チャットがGoogle検索に表示されていたことが判明し、大きなニュースになりました。主要なAIサービスで繰り返し起きている問題です。
いずれもハッキングや不正アクセスではありません。ユーザー自身が「共有」ボタンを押して作った公開リンクが、検索エンジンに自動的に登録されてしまった結果です。「リンクを知っている人だけが見られる」と思っていたのに、実際にはGoogle検索で誰でもたどり着ける状態になっていた。ここが問題の本質です。

「とりあえず共有」がそのまま残っている
よくあるのが、社内のメンバーにAIの回答を見せたくて共有リンクを作り、用が済んだ後もそのまま放置してしまうケースです。一度作った共有リンクは、自分で解除しない限りずっと有効なままです。
もう一つ見落としがちなのが、AIで作った資料やダッシュボードの共有です。
AIサービスで作った分析結果をクライアントに見せようと共有し、そのまま忘れてしまう。実際に、システム接続用の秘密の鍵やログイン情報、履歴書、財務データなどが検索結果から見つかった事例も報告されています。
私が、特に危ないなと感じているのは、「共有した後に見直す習慣がない」人が多いことです。共有リンクは作るのは一瞬ですが、後からどうなっているかを確認する人はほとんどいません。
今日やること:共有設定の確認
お使いのAIサービスの「共有リンク管理画面」を確認してみてください。
ChatGPTでは、「設定→データコントロール→共有済のリンク→管理する」から。
Geminiでは、「設定→公開リンク」から。
Claudeでは「設定→プライバシー→共有チャット→管理」や「設定→プライバシー→共有アーティファクト→管理」から、共有中の会話を一覧で確認・解除できます。
中国のAIサービス「DeepSeek」は個別に削除する機能はあるようですが、一覧での管理がしづらい仕様になっているようです。
こうしたサービスごとの違いがあるので、お使いのサービスでどこから確認できるかを一度調べておくと安心です。
私は、業務でAIを使うなら「共有リンクの棚卸し」を定期的にやるべきだと考えています。ファイルサーバーのアクセス権限を見直すのと同じことです。

便利さの裏側にある「誰が見られるか」
AIサービスは日々進化し、共有機能もどんどん充実しています。ただ、便利になるほど「誰がその情報にアクセスできるのか」は見えにくくなる。サービスごとに仕様が違い、アップデートのたびに設定の場所が変わることさえあります。
大事なのは、見られて困る情報はそもそもAI上で共有しないこと。そして、共有したものは定期的に確認し、共有が不要になったものは共有を解除すること。
これらは、AIを安心して業務に使い続けるための基本です。
この記事を見て、自分は大丈夫かな?と気になったら、すぐに確かめてみましょう。
一度、画面を確認しておくと、意外と簡単に確認できることがわかるはずです。