こんにちは。高知県高知市で「営業」に強いホームページ制作を行っている、株式会社ICUの川島です。
今日はBtoB営業をされている方に向けて、提案の切り口を一つ変えるだけで関係性が大きく変わる、という話をします。
商品やサービスを“売る”発想から、お客様の業務プロセスを“預かる”発想へ。一言で言えば、BPO(業務の外部委託)を提供する側に立つということです。
こんなご相談がありました。
「一度買っていただいたら、その後の取引が続きません。毎月どうやって数字を作っていくか、いつも頭を抱えています。」
結論としては、自社のサービスを“単品”ではなく、お客様のコア業務を支える“BPO”として位置づけ直すことです。提案の組み立てが変われば、単発受注は毎月の関係に変わっていきます。

“ものを売る営業”の限界
BtoB営業の現場では、商品のスペックや機能を丁寧に説明する形が長く主流でした。これ自体は間違いではありません。けれど、ここで止まってしまうと、お客様にとっては「他社製品とどう違うのか」「いくら安いのか」という比較の話に行き着きます。価格競争に巻き込まれ、利益が薄くなる構造ができあがります。
一方、お客様(特に中小企業の経営者)の頭の中には、もっと深い悩みがあります。自社のコア業務に集中したい、専門領域はできれば外に出したい、という悩みです。この悩みに気づかずに営業を続けると、せっかくの提案が単発の物販で終わってしまいます。
よくある提案の3つの落とし穴
一つ目は、商品スペックの説明だけで提案が完結してしまうパターン。お客様の頭には「で、うちは何が変わるの?」という問いが残ります。
二つ目は、自社の立ち位置を“代行屋”や“下請け”に置いてしまうパターン。安く請ける会社はいくらでもあります。同じ土俵では勝負しづらく、結局は値引きでしか差別化できません。
三つ目は、提案が“納品で完結”してしまうパターン。一度の取引で終われば、来月の数字を作るためにまた一からの開拓が必要になります。営業の手間が無限に増えていきます。
お客様のコアに、自社の手足を組み込む
ここで考え方を一度組み替えてみます。お客様の会社を、頭と心臓(コア業務)を持つ一台のロボットだと見立てると、自社のサービスは相手の“手足”のひとつになり得ます。提案の起点は「うちの商品を買ってください」ではなく、「あなたが頭と心臓に集中するために、この手足をうちが担います」になります。

そしてこの考え方そのものを、お客様にきちんと説明することが大事です。前回、自社のコア業務に集中するための、BPOという考え方 という記事を書きました。そこでお伝えしたBPOの発想を、営業の現場で自然に語れる形に落とし込んでおくと、納得性が大きく変わります。「私たちはただの代行屋ではなく、御社の本業を支えるパートナーです」という立ち位置が、自然に伝わります。
まず確認していただきたいのは、いま手元にある提案資料を1つだけ取り出して、最初の1ページを書き換えてみることです。商品の説明から、“お客様のコア集中を支えるパートナー”の説明へ。それだけで、商談の入り方がはっきり変わってきます。
代行屋ではなく、パートナーになる
BtoB営業は、何を売るかよりも、自社をお客様の中でどう位置づけてもらうかで決まる部分が大きいと感じています。単品の納入業者にとどまるのか、コア業務を支えるパートナーになるのか。立ち位置が変われば、自然に毎月の取引が続いていきます。
自社が自社のコアを磨いているからこそ、お客様のロボットの強い手足になれます。BPOを提供する側の発想を持つほど、価格競争から離れた、深く長い関係が作れます。
ただの“代行屋”から、“パートナー”になれるよう、提案内容も、自社の在り方も見直していきたいですね。