こんにちは。高知県高知市で『営業』に強いホームページ制作を行っている、株式会社ICUの川島です。
商談が一通り終わって、最後に名刺やパンフレットを渡しながら「またお時間あるときに見ておいてください」と添える。営業の現場でよくあるやり取りです。私自身も、つい口にしてしまう場面が一度や二度ではありません。
ただ、その一言で本当に見てもらえているかというと、なかなか難しいところがあります。当社で名刺やパンフレットを作らせていただいているお客様には、QRコードにアクセスを計測する仕組みを仕込んで、何人がスキャンしてホームページまで来てくれたかを確認できるようにしています。数字を眺めていると、ただ渡しただけのQRは思ったほどスキャンされていません。
こんなご相談がありました。
「立派なパンフレットを作ったのに、商談後に問い合わせがほとんど来ないんです。」
結論としては、相手が次のアクションを起こしたくなる一言を添えているかどうかで、見られる確率は大きく変わります。媒体の出来栄えよりも、渡す瞬間の働きかけのほうが効いてきます。

「渡せば見てもらえる」は思い込み
相手の立場で考えてみると、商談後に受け取った名刺やパンフレットは机の上に一旦置かれ、その後、別の書類が上に重ねられていきます。スキャンすればもっと詳しい情報が出てくるはずのQRコードも、わざわざスマートフォンを構えてまで読み取る理由がなければ、目にも入りません。
相手が冷たいわけでも、興味がないわけでもありません。誰でも自分の仕事を抱えていますし、「あとで」と思った時点で、ほとんどの場合は「あとで」が来ないのです。渡しておけば見てくれるだろう、という前提を一度外す必要があります。
よくある失敗
一つは、QRコードを名刺やパンフレットに載せただけで満足してしまうケース。せっかく計測の仕組みまで用意してあっても、何のためのQRなのかが相手に伝わっていなければ、ただの飾りです。「ホームページのQRです」と説明したところで、相手にとって読み取る理由にはなりません。
もう一つは、「お時間あるときに」「またご覧ください」と、相手に判断を委ねる渡し方をしてしまうケース。丁寧な表現ですが、見るか見ないかをすべて相手側に預けています。忙しい経営者ほど、判断を任された案件は後回しになり、そのまま忘れられていきます。
渡す瞬間にひと工夫する
大事なのは、その場で相手に「読み取ってみようかな」と思ってもらえる一言を添えることです。「このQRをスキャンしていただくと、先ほどお話しした事例の写真と数字がまとまっています」と具体的な見どころを伝えるだけで、反応はぐっと変わります。
ポイントは、相手が今関心を持っている話題と、その先にある情報を結びつけて言葉にすることです。汎用的な「会社案内です」ではなく、「先ほどご質問のあった納期の事例だけ別ページにまとめてあります」のように、相手にとっての価値を一言で伝える。同じQRコードでも、ここまで言えれば、相手が読み取る理由を持ってくれます。
もう一つやってみてほしいのが、その場でスキャンしてもらうことです。「もしよろしければ、今ちょっと開いてみていただけますか」と促せば、後で見るか見ないかの不確実さがなくなります。一度開いてもらえれば履歴に残るので、後から戻ってきてもらえる確率も上がります。

媒体の出来栄えよりも、渡す瞬間の言葉
名刺もパンフレットもQRコードも、それ自体が動いて相手に情報を届けてくれるわけではありません。動かすのはいつも、渡す瞬間の私たちの一言です。同じ媒体を持っていても、添える言葉ひとつで、見られる確率はぐっと上がります。
次に名刺やパンフレットを渡す機会があれば、「また見ておいてください」を一度封印して、「ここを見てほしいです」に置き換えてみてください。
一度試してみると、思った以上に手応えがありますよ。